2013年12月13日
イキ・イキ・エイジング 【第四回 恐怖の光老化対策法】 後藤 眞
ご存じないかもしれませんが、11月12日は、皮膚の日です。「イイヒフ」というわけです。だれもが、対面するヒトの年齢を推定するのは、顔のタルミ、頬のシミ、眉間のシワ、毛髪の色や量、首筋の色素沈着やシワ、眼力、声質、歩く姿勢など、外見からすべて判断します。つまり、皮膚の変化が、他人が考える自分の年齢の決め手となります。見栄えが総てと言うことです。程度の差はあるにしても、万人が、直接アラを隠し、美しくかつ、若々しく見せるための化粧に集中し、服装のスタイルや色合い、装身具、眼鏡、帽子、ネクタイ、ショール、バッグ、靴などの小物で他人の判断力を狂わせようとします。ほとんど、それが人生のすべてというヒトも見受けられます。
しかし、ちょっと考えてみてください。化粧品は、化学薬品で、肌や粘膜を痛めることも少なくありません。化粧品の被害は、あとを立ちません。自ら自分の皮膚を痛めつけ、老化を促進していることに気がつかない悲劇の主人公にならないようにご注意ください。
皮膚の表面は、だいたい一ヶ月で新しく入れ替わりますが、深い層には、光老化の刻印がしっかりと押されたままになります。太陽からの紫外線の陰謀です。われわれの皮膚は、代謝が活発で、年を取っても皮膚のキズなどの修復能力はそれほど低下しません。しかし、皮膚に刻まれた紫外線の痕跡は、日焼け、つまり、皮膚の炎症の結果である光老化となって、シワ、シミ、タルミ、場合によっては皮膚癌となります。
紫外線は、ごく少量であれば、皮膚でのビタミンDを活性化し、骨を強くしてくれる優れものですが、北欧と違って、日照時間の長い日本では、過剰な紫外線は、皮膚ばかりでなく、目に入れば、白内障や網膜傷害を起こしますので、要注意です。とくに、8月から9月の日中外出するとき、ゴルフには、日焼け止めクリームをまんべんなく塗り、斜めからの紫外線を防ぐために縁の広いサングラスを掛けるといいと思います。また、出がけに抗炎症剤を服用すると予防になります。ひどい日焼けの後には、ビタミンCの大量療法が効果的です。しかし、紫外線の多い季節には、なるべく日陰を歩くように、ゴルフでもラフや林の中をお薦めします。