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2014年5月4日

イキ・イキ・エイジング 【第十八回 治療薬には最適な用量を…究極の若返り法…】 後藤 眞

 このエッセーも中年期にさしかかってきました。ここまで我慢して付き合ってきたのだから、もういいかげん、とっておきの若返りの秘策をという要望に何とかお応えしたいと考えています。
 本当にそんな凄いものがあるのでしょうか?
 医学が猛烈な勢いで進歩しております。多くの新薬が開発されていますが、ここでお話ししたいのは昔から処方されてきました安い薬のことです。これまで考えられなかったような若返り効果のあることが分かってきたのです。
 私は、老化は炎症という病気であり、だから炎症を治せば、老化も治せる、予防できると考えています。「炎症老化」という考え方です。
 有効な治療薬に共通することがあります。それは、通常の治療薬として処方される用量より、はるかに少量が有効量だということです。
 われわれは、薬は量が多くなればなるほど、よく効くと信じています。しかし、実は薬は量が増えると副作用は確実に増えますが、治療効果が上がるわけではないのです。治療には病気とに最適な用量があるのです。
 さて1番目はアスピリンです。消炎鎮痛剤の代表選手ですが、風邪、頭痛、生理痛の薬としておなじみだと思います。動脈硬化、血栓の予防が確立されていますが、老化予防には、通常の3分の1程度の少量が有効です。糖尿病や内臓肥満にも、有効だともいわれています。
 糖尿病は、老化現象の最たるモノですが、昔から糖尿病の薬として処方されてきたメトフォルミンが、少量だと炎症を抑え、糖尿病などの老人病の発病も抑え、寿命を延ばし、若返らせることができるようです。
 抗老化作用については、まだマウスの研究の段階ですが、日常的に、糖尿病の治療薬として処方されていますので、期待が持てます。

 脳トレは、脳の活性化によって認知症を予防するといわれ、皆さん、毎日楽しんでいらっしゃるのではないでしょうか?毎回同じクイズの解答では、逆に認知症を促進すると警告する研究者もいらっしゃいます。しかし、うれしいことに、最近、脳トレが本当に有効かもしれないというマウスの研究が発表され、人間にも当てはまるのかどうかが注目されています。
 若返り候補の治療法は、めじろ押しですが、昔からの薬でも、用法用量によっては驚くべき効果を発揮するかもしれません。


  • 後藤 眞                東京女子医大東医療センター                        整形外科・リウマチ科客員教授                         練馬光が丘病院                             リウマチ内科常勤顧問
  • 老化は治せる 後藤 眞                       集英社新書
  • 痛快!不老学 後藤 眞 集英社インターナショナル
  • 後藤 眞                東京女子医大東医療センター                        整形外科・リウマチ科客員教授                         練馬光が丘病院                             リウマチ内科常勤顧問
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