2014年5月20日
akira's view 入山映ブログ 株安
株安が止まらない。小泉政権がやっと取り戻した水準をわづか数年でお釣りをつけて吐き出した勘定だ。株価そのものはいづれ底を打つだろうが、株安の原因をサブプライムだ、原油高だ、景気先行きの不透明感だ、まして円高だ、などと分析して解ったような気分になっていると、本当に奈落に落ちるのではないか、と危惧する。doomsday sayer(世界の終わりは近い、と声高に言う警世家)を気取っている訳でも何でもない。
債務超過の会社がある。日本株式会社とでも仮称しようか。経営陣が現状に危機感を持ち、立て直そうとした時期があった。好感した市場はこの会社の株を買った。しかし、改革派社長が惜しまれつつ去った後は、再び昔日の良き日を今によみがえらそうとする人々が実権を握る。お互いにもたれ合う守旧総務畑の官房と経営陣。生産部門は顧みる人とてない。ただ夢見るは神風が吹いて景気が好転し、税収が上がり、インフレで国庫債務がちゃらとはいわないまでも軽減する、というシナリオだけ。
こんな会社の株を買う人がいる筈もない。そして何よりの不幸は、テイクオーバーをしようとしている一派のリーダーが、旧経営陣に輪をかけて旧い体質と手法しか持ちあわせていないように見えることだ。このリーダーも、手を伸ばせば届く距離の人には、途方もない魅力と迫力のある人なのだろうと思う。しかし、市場は残念ながらお身内だけのものではない。
危険思想であることを承知の上で言えば、座して死を待つくらいだったら、既成の守旧総務畑の官房、すなわち官僚機構の力を封殺することだ。合成の誤謬ではないが、個々には優れて能力ある官僚も、集団としては日本のためにならない、のみならず害をなすに至っている。いつからそうなったのかを問うてもせんないことだ。今は官邸が、自らの信ずる方向を闡明にして、ブレーンを民間から結集するほかあるまい。あるいは、それが出来る人を官邸に送るしかあるまい。
2008年 01月 17日