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2014年6月16日

akira's view 入山映ブログ ねじれ(2)

 「日本の政治は」という書き出しで始まる記事が、あるいは報道が、その後に肯定的なコメントを記載した例を知らない。常に二流だ、三流だ、ダメだ、世界に対して恥ずかしい、みたいな表現が続く。もちろんメディアというのは現体制に対して批判的なのが真骨頂だから、別にそれはそれで良いのだが、何がどうお粗末で、だからどうすれば良いのか、という種類の話には余り出会わない。メディア、特に紙メディアがお好きなのは政局であって、政治ではない。具体的に言えば、誰が誰に会った、党内に解散の機運がどうとか、来るべき内閣改造に当たって某氏の処遇やいかに、みたいな話ばかりで、対立する政党あるいは派閥の間に、何を巡って、どのような意見の違いがあるのかについては、二義的なものとして余り情熱的な扱いを受けない。もともと政治部の記者というのは、朝駆け夜討ちで政権の要人にべったり張り付いて、その些細な動向を報道するのが天職である、と心得ていたところがあるから、その惰性というのはなかなか抜けきれないのかもしれない。最近、租特や道路特定財源を巡って新しい傾向が見え始めたのは結構だが、依然として死に体の福田政権だの、解散はいつだみたいな記事がなくならない。

 先のブログ(‘07.12.30「ねじれ」)にも書いたから繰り返さないが、与党が衆議院を解散する理由は何もない。平成21年9月の任期満了による衆議院総選挙までは、三分の二のパワーによる再議決が政策実行能力に対する最大の保障なのだから、それを自ら手放す理由は何もないということだ。ただ、21年9月は必ずやってくる。そこで民主党が過半数を取れば、とりあえずは(ということは一年足らずでやってくる22年7月(?)の参議院改選までの間は)民主安定政権の誕生になる。考えにくいが、仮に自民党(と政権与党)が再度圧勝しても参議院改選までは「ねじれ」が続く。勝つは勝ったが三分の二に届かなければ(もっともありそうなシナリオだ)「ねじれ」ている状態の具合悪さは今日の比ではない。ちなみにこの場合の具合の悪さは政権党だけのものではない。民主党もいざとなれば衆議院で再度可決してもらえる、という「お気楽さ」がなくなって、ぎりぎりの政策判断を問われることになるからだ。

 ということになれば、やれ政局だ、問責決議だなどと浮かれている場合ではないことは明白だろう。ことは一過性のものではない。それどころか、少なくともこれから2年以上に亘ってそこに居座っている問題であることは明らかだ。政策路線の違いで政治対立が硬直化する、というのなら国民たるもの納得もしよう。しかし官僚の言いなりな政権と、生まれて始めて手に入れた玩具で遊びたがる野党、というのでは救いがない。マニフェストなるものが定着したとは言いがたい現状であってみれば、せめて争いのあるイシューくらいは明確にしてほしいものだ。

2008年 03月 27日



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