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2014年6月17日

イキ・イキ・エイジング 【第二十五回 1日2食生活の勧め】 後藤 眞

 古い話を持ち出して恐縮ですが、「ノストラダムスの大予言」ではありませんが、アメリカ発祥の飽食による〝メタボの嵐〟が、アフリカまで含め世界的にまん延し始めており、人類滅亡の現実的な〝恐怖の大魔王〟となりつつあります。
 効果的に痩せる薬剤や治療法の開発が活発に行われていますが、胃腸を小さくする手術というような荒っぽい治療法が欧米では頻繁に行われています。食事療法でもさまざまな試みがなされてきています。
 つい最近まで、糖尿病や肥満の最も有効的な食事法は、1日のカロリー量を変えることはしなくても、食事回数を通常の3食から、チョコチョコと少しずつ食べる食事にして6回程度にまで増やすことにより、血糖値の急上昇と低下を抑え、均一な血糖値を保つことによって、減量と血管への傷害を減らすことができるとされていました。
 しかし、ごく最近の報告では、1日2食の生活が推奨されるようになってきました。
 もともと、われわれが3食の生活になったのは、ほんの100~300年前からにすぎません。
 それまでは、食料供給事情、生産活動の変化とともに、宗教的な教えから、朝食と夕食の1日2食の生活でした。
 仕事の合間に間食を取るようになった習慣が、昼食として固定化し、3食生活が定着したとされています。
 栄養豊富な食料やアルコール、清涼飲料など、安定的で安価な供給が可能となる一方、生産活動や移動手段に消費する必要運動量の減少のために、われわれが必要とするエネルギー量は、かつての数分の一程度にまで減りました。
 内臓の中では脳神経が最大のエネルギー消費臓器ですので、数学の難問(はやりの数独ではダメです)にでも果敢に挑めば、カロリー消費量は急増し、確実に痩せます。
 日常的な座位の生活で必要なエネルギーは、ほぼ基礎代謝エネルギーに相当しますし、夜の睡眠時は、脳神経が活発に活動するエネルギーと死なない程度に体が代謝活動するのに必要なエネルギーがあれば十分です。
 そのため、夕食で摂取した過剰なエネルギーは、脂肪となってたまります。その予防には夕食を抜く2食生活か、低カロリーの夕食にすることが効果的だと考えられるようになりました。
 寝酒の1杯、締めのラーメンなんて、死への直行便で、もっての外です。


  • 後藤 眞                東京女子医大東医療センター                        整形外科・リウマチ科客員教授                         練馬光が丘病院                             リウマチ内科常勤顧問
  • 老化は治せる 後藤 眞                       集英社新書
  • 痛快!不老学 後藤 眞 集英社インターナショナル
  • 後藤 眞                東京女子医大東医療センター                        整形外科・リウマチ科客員教授                         練馬光が丘病院                             リウマチ内科常勤顧問
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