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2014年10月2日

akira's view 入山映ブログ 施政方針演説

 麻生新首相の施政方針演説は、これまでのパターンを踏襲せず、真っ向正面から民主党に政策論争を挑んだ。喫緊の課題に限定する、と但し書きをつけた上で、景気対策、財政再建、改革と成長の優先順位の三点に絞って民主党の対案を問うた。さらに、ルーズベルトを思わせる「不安からの自由」を政策課題としたうえで、福祉、教育、消費者庁設立に言及し、消費者庁設立についても民主党の存念を問うた。解散時期云々よりも、両党の政策論争を今国会に期待した(9.23「自民党総裁選」)筆者としては願ってもない幕開けのように思われたのだが、朝刊各紙は必ずしも好意的な取り扱いではなかったようだ。民主党側の姿勢をまだ詳らかにしないままにこのブログを書いているが、おそらく受けて立つことはしなさそうに思う。もしかして正面から反論するようであれば素晴らしいのだが。

 出羽守を決め込むつもりはないが、アメリカ大統領選ではこのテの応酬は茶飯事で、テレビ討論のみならず、例えばオバマのHPには、経済政策を巡って、健康保険、租税政策、エネルギー政策、貿易政策、連邦赤字対策の五点にわたって、マッケインの主張と対比させた五行程度のコメントが掲載されている。時にはネガティブ・キャンペーンに堕していささか食傷する選挙戦ではあるが、有権者にとっては(リタラシーは求められるものの)非常に有用だ。巧言令色は何とやら、とか口先三寸とか、公開の論戦に対しては必ずしも好意的ではない日本の風潮だが、コペルニクス的転回が期待されている昨今の情勢(9.29「国民医療費」)ではそうも言ってはいられまい。

 公開の席上での議論は可能な限り避ける、というのが日本の生活の知恵のようなところがある。正反対の意見が公開討論によって妥協点を見いだすことなどありっこない、それなら後遺症を出来るだけ少なくしよう、という見識のなせる業かもしれないが、政党相互間のスタンスの違いに関してはいささか趣を異にするように思う。会社のミーティングで論争に勝って上司の面子をつぶす話でさえない。いまだに解散時期が最大関心事だったり、舞台裏での影響力行使が大好きだったりする自民党領袖の意識が変わったというよりは、麻生新首相のキャラのなせる業だとは思うが、歓迎すべき傾向であり、いささか新政権に期待さえ持つようになった。甘いかな。

2008年 09月 30日



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