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2014年10月14日

akira's view 入山映ブログ お国替え

 先に民主党小沢党首の来るべき選挙に当たっての「お国替え」(鳩山幹事長はこれを確認したと伝えられる)を愚行と表現した(9.26「小泉引退」)が、謹んで前言を取り消し、これはなかなかの決断だと賞賛することにしたい。というのも、政治の世襲化をこれ以上拡大しないため、あるいは減少させるためには、党執行部、又は党首による候補指定乃至は指名制度が確立されねばならないと考えるからだ。

 小選挙区制では、英国のように、あるいは先の選挙の「刺客」騒ぎの時のように、有無を言わさず党中央から候補を落下傘降下させることが可能であり、またそれが安易な世襲制に対する唯一とは言わないまでも、実効性を期待できる有力な手段だ。個人を対象とする後援会組織、あるいは地盤、看板選挙などといわれるシステムが機能している限り、小泉氏でさえ例外ではない血縁によるポストの移譲は避け難いものとなる。これではいつまでたっても主義主張に基づいた二大政党制とか、政党選挙は実現しない。

 ドブ板といわれる有権者への訴えかけが、個人に対する親近感の増幅を中心とするのではなく、政策と主張、さらにはそれを掲げる政党への支持を訴えるものにならない限り、選挙にカネがかかり、かけたカネの回収システムは温存されざるを得ない。世襲議員、二世閣僚の増加をいくら嘆いていても始まらない。率先垂範して党首自らが永年にわたって耕した選挙区を棄てるというのは、誠に結構な話だ、という他はないことに気づいた。

 個人とその主張を明確に区分することは困難だろうし、またその必要もない。議員が再選され、再再選されるのを妨げる理由は何もない。ただ、それを財産として個人的に(血縁に)継承させることは合理性を欠く、と指摘したい。もちろん一夕一朝にことがなるはずもないが、少なくともその方向への第一歩を記すものとして歓迎したい。敢えて前言を取り消すゆえんである。

2008年 10月 13日



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