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2014年11月4日

鳥人間《戸田太郎太夫》-2 荻野鐵人 影山芳郎

ベルツ花子の祖父

2.日本に於ける鳥人の記録

1 天明年問(1781~1788)
A 《今から150年前の天明年間にグライダー(空中滑走機)を発明していた事実が発見された。発明の主は東海道御油の宿に席貸しをしていた平田(戸田?じ太郎太夫翁で、ある時鳥の飛んでいるのにヒントを得た翁は、苦心の揚句鶴の形のものを作り、御油の川原(今の音羽川)で飛んでみたが、墜落して微傷を負った》(『豊橋日日新聞』昭和5・7・24付)
B 《事は天明年間にさかのぼるが、大鳥に似かよった形の機械を組立てて、御油海岸に高い足揚を築き上げ、自身それを操縦して足場の頂上から飛び下りると共に飛翔した事実があり、今でも御油町の老人連中に当時の模様を知っている人もあるほどで、この奇人ともいうべき人の実子(三男、孝三郎)の養子先(鈴木家)の豊橋市魚町弘文堂文房具店には、十年前物置の中から、この怪飛行機の翼とおぼしき渋紙を何枚もはり合わせた物が発見された》(『大阪朝日新聞』名古屋版、昭和5・7・25付)
C 《私と血族関係にある三河国宝飯郡御油に天明年間、太郎太夫と申す一奇人があり、こんな時代に、飛行機を研究し御油の海岸に櫓(やぐら)をしつらへ、自ら櫓の上から飛行試験をやって墜落して重傷を負ったということです。……近頃までその飛行機の翼が、つい物置に保存されてありましたが……」(ベルツ花子著『欧州大戦当時之独逸』昭和8年4月)
D 《御油方面の古文書には、戸田屋の新八さんと云ひ居りしも、豊橋弘文堂に云はしむれば、戸田屋の新八氏にあらずして、戸田屋の太郎と云ひしと云ふ、何れが真か。……此人は昭和5年7月24日の豊橋日日新聞に記載されしが如く、・…終日終夜。一間(ひとま)にに閉じ籠り、漸(ようや)く完成せしは鶴の模型、この模型に打乗れば、確かに飛べると云ふ信念の下に、御油の中川原にて、此鶴の模型を背負込み、試運転せんとす。見物人は両堤防に、今や遅しと黒山の如く、人出ありたりと云ふ。而(しか)して一丈余の滑り台より、大声疾呼、誰か後ろから突き落としてくれと云ひしも、誰あって突き落としに行くものもなく、兎角する内、自身自ら其鶴を背負ひ、踏台より離れ、約百間位飛びたる由……而して此の新八さんは、当時三十四歳の男盛りなりと云ふ。》(小泉良之助編、『東海道御油の昔と今並びに御油に秀でたる故人』、昭和26年3月)



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