2014年11月12日
akira's view 入山映ブログ 第二次補正
景気回復が喫緊の事態であることを認識しながら、第二次補正予算を今国会に提出しない。その理由が時間的に余裕がないからだ、という説明には納得しがたいものがある。喫緊、すなわち「さしせまって大切なこと」(広辞苑)は1ヶ月や2ヶ月放っておいてもそれはそれで仕方がない、ということではない筈だ。犬が西向きゃ尾は東、という話がある。野党党首に「あんた」呼ばわりされて(するほうもするほうだが)かちんと来て、西向けと言われたら何が何でも東だ、などという子供っぽい理由ではないとは思うが、この際は「人を以て言を廃」してはならないのは言うまでもない。
ことは内需拡大の一点にあり、そのために取りうる方策がそんなに熟慮と綿密な財源計算が必要だとは考えがたいこともある。万策尽きた場合には、前言を翻して(この内閣では、何も今回がはじめてではない)封じ手の赤字国債だってあり得るではないか。それほどの決意が世界に、そして市場に評価されない筈がない。「経済の麻生」さんならそんなこと位は先刻ご承知だろう。それとも「頻発」する事態への対処と異なり、「踏襲」すべき前例のない「未曾有」の局面に、”煩雑”な「詳細」にだけ気を取られていらっしゃるのだろうか。
それでも自民党内にこの措置に異論が出ている、というのは救いである。組織内に自浄能力がある、というのは何も自民党にとってだけではなく、日本にとってもよいことだ(民主党にとってどうなのかは詳らかにしないが)。これを総理総裁の指導力不足と評価するのは当たるまい。「過ちて改めざる」のが過ちなのはこの何千年変わっていない。
2008年 11月 22日