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2014年12月2日

akira's view 入山映ブログ 予算・増税の虚妄(2)

 支持率が20%を割り込んで明日をも知れぬ命運の内閣が、3年後の税制改革の話だとか、そのタイミングについて、グラフまで使いながら「景気がやや上昇基調のときに」消費税は上げる、などと大まじめで議論しているのは、笑止を通り越してものの哀れを誘う。だが、本当はそんなことをいってはいられない。というのも、その頃には責任ある地位にいるかどうか解らない将来における「苦い薬」の話にだけ熱心で、自分たちがいまやろうと思えば出来ること、やらねばならぬことについては口を拭って何の行動もとらない、これは責任回避というか、無策も極まれりというか、唖然たるものがある。

 これまでにも何回も書いた(12.14「予算・増税の虚妄」6.4「政策論争」)ように、まず無駄をぶった切って、その後に国民負担の増加を論じるのが筋というものだ。これに関しては民主党がかなりいい線を行っていたのが、訳の解らない政局ムードに巻き込まれて腰砕けになっているのは惜しむべきだ。自民党もやっと重い腰を上げて「無使い撲滅プロジェクトチーム」なるものを立ち上げたのは結構な話だが、出てきた結論なるものが、やれタクシー券がどうとか、レクリエーション経費がこうとかいう瑣末・矮小なお話に留まっているのはどうしたことだろう。

 四つ立ち上げた分科会のうち、巨大事業官庁である国土交通省、農林水産省、厚生労働省についてはほとんど開店休業状態で何ら見るべき成果を挙げず、わづかに河野太郎座長の分科会が構想日本の協力を得て行った、財務・文部科学・外務などについての「事業仕分け」がかなり踏み込んだ結論を得ただけだ。それもそのはず、改革に向けて「過激な」思想の持ち主だと見なされた河野氏には、伏魔殿を担当させず、まあ当たり障りのない官庁を担当させたという経緯があるという。政・官の癒着もここまで露骨になってくると、われわれ国民は何らかの反応を示すべき時期に至っているのではないか。

 河野座長は、臨戦態勢で臨むために、(地元に帰るための時間を必要としない)東京・神奈川出身の若手議員だけでチームを固めたという。もちろん彼らとてまだ学習の過程にはあるが、その真剣な取り組みは大いに評価されてよい。座長と若手諸氏の氏名を列挙しておく。こういう人たちにこそ是非また当選してよい仕事をして頂きたいからだ。読者の中に彼らの選挙区にいらっしゃる方がおられたら、是非支援してあげて欲しい。七人の侍はアイウエオ順に、東京6区越智隆雄・神奈川16区亀井善太郎・東京20区木原誠二・神奈川15区河野太郎・神奈川7区鈴木馨裕・神奈川8区福田峰之・神奈川9区山内康一。

 やれ政界再編だ、新党だとメディアは喜んであおっているが、こうした地味な作業に基づく地上戦が一定の成果を挙げない限り、空疎なコトバだけの空中戦ではお役人の掌のうちで踊るだけ、というのはこれまでに何度となく見せつけられている。特殊法人の廃止ひとつとっても、実態がどのように「焼け太り」ともいうべきものかは既に明らかではないか。失業保険や年金の掛け金を湯水のごとく天下り先に使うという犯罪的行為すら見逃してきた政治家に対して、ことここにいたっては、誰が「改革派」で、だれが「癒着派」なのかわれわれは見極めるべきだろう。

2008年 12月 22日



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