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2014年12月10日

akira's view 入山映ブログ 賀正

 初春の話題も一向にぱっとしないようだ。前向きで元気の出る話は全くなし。やれセーフティ・ネットもないままに労働市場の規制緩和が行き過ぎたから「住む場所もないまま」年を越す人が何百人とか、日本的経営の美点を忘れて米国流の経営哲学の移入に狂奔した挙げ句がこの始末だとか、円高は一服模様だが、オバマの政策如何ではドルの信認が大きくゆらぐ。そうなったらこの世の終わりだとか。これを新聞が、テレビがこれでもか、と報じる。尻馬に乗った(としか思われない)コメンテーターがひとしきり過去の選択の誤り(英語で言うcould have been とかshould have beenの世界)をあげつらった後、「政府の対策が望まれる」と同巧異曲で締めくくる。

 政治がお粗末、というより、良きコミュニケーターが寥々たるものだ、という点はこれまでにも何度か触れているから繰り返さない。驚天動地の新しい知恵がそんなに突然出てくる訳はないのだから、要はパッケージング(政策ミックス)とフレージング(明確なメッセージ)の問題であり、解り易く国民に選択肢を示す手法の問題の筈だ。過去及び現在のある政策の短所をあげつらったり、既得権益保全に役立つロジックをつまみ食いすることではない。その限りで言えば、目下のスローガンは内需喚起に尽きる筈で、そのために取りうる施策は誰が考えても明らかだろう。全ての政策手段をこのスローガンのもとに結集させる知恵が問われているだけの筈だ。内需喚起のために道路や新幹線が良いのか、福祉、教育、環境技術の方が望ましいのか、を選択すれば良い。

 実は問題はこの先だ。大義名分、あるいはスローガン(総論)については、まともに提示されさえすれば、選択がそんなに間違うとは思われない。例を環境技術の振興にとってみよう。これに反対する人がいるとは思われない。問題はそれを「どのように」実行し、その結果を「どのように」評価するか、という各論にある。その素案の策定と予算付け、さらには実施を全て官僚と外郭団体の手に委ねるのであれば、テーマが環境技術であろうが、道路建設であろうが、福祉介護の増強であろうが、起こる事態は何も変わらない。需要者(国民であり、納税者である。)の求めるところと関わりがない、あるいはその現場と遥かに離れた霞ヶ関界隈で全てのオカネの使い方が決められてしまうことに変わりはないからだ。

 「どのように」実行し、評価するかのプロセスに市民社会を関与させる具体的な手法が重要なテーマになる。短いブログで扱うのには、余りに大きなテーマであるかもしれない。しかし、その具体的な知恵に今年は焦点を当ててみたいと思う。

2009年 01月 04日



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