2015年1月4日
akira's view 入山映ブログ 皇室
映画「女王」で、ヘレン・ミレンがエリザベス2世を演じてアカデミー主演女優賞を取ったのはついこの間の話だが、ご覧になった方はご承知のように、ダイアナ妃の事故死を巡る王室の対応を克明に描いたイギリス映画だ。奔放な(と王室の目に映った。大衆がこれをどのように受け止めたかは衆知の通りである。)ダイアナ妃の行動に、当初は極めて冷たい態度に終始する王室に対して、庶民感情にこのまま逆らい続ければ、王室の存続にも影響しかねませんよ、と迫るトニー・ブレア首相(当時)に漸く女王も翻意する。どこまでが事実に立脚しているかの判断は筆者の能力を超えるが、こうした映画が他でもない英国で作成されたことに英国の健全さを見る。
雅子妃殿下の健康状態について、筆者の知識はマスコミ報道以上でも以下でもないが、その雅子様について、「公務を休んで愛子内親王の運動会を応援したり、乗馬や高級レストランで食事をすることに対する、国民への納得のいく説明はなされていない」という保坂正康氏の文芸春秋の指摘以外に、まともなメディアの中ではなんの報道もない、という状態を上記の英国と比べると、王室の国民への根付き方とその表現形態の違いのようなものを感じる。雅子妃とダイアナ妃の(問題とされる)行動様式の違いを不問に付しても、のことだが。
ご高齢と必ずしも優れない健康状態にも関わらず公務をこなされる天皇陛下との対比、というのは心を病んでいらっしゃる雅子様とその庇護者でいらっしゃる皇太子殿下に対して酷かもしれないが、国民の支持のない皇室、というのは考えにくいから、一層国民の支持に向けての情報公開が、これまた心ない役人によって妨げられているのではないかと危惧する。トニー・ブレアこそいないものの、国民の支持と愛情を失った皇室制度などあり得ないことを再三述べる人が存在すべきだ。天皇誕生日の一般記帳をみても、参賀の風景を見ても、日本国民の皇室への敬愛の情はまだまだ深いものがある。これを軽率な言動によって一朝にして失わせてはなるまい。何を唐突に皇室問題か、と訝しくお思いの向きもあろうが、雅子妃のご尊父が国際司法裁判所長官に選出された、という昨日の記事からの連想である。
2009年 02月 09日