2015年2月16日
akira's view 入山映ブログ ばらまき
不況脱出、景気刺激を合い言葉に財政出動花盛り。民主党もそれでも足りぬとばかり農業に、こどもにと八方美人を競う。プライマリーバランスの回復どころか、赤字国債もそれゆけどんどん。とまあ、不謹慎な言い方かもしれないが現状のムードはそんなところだろう。どの途最長でも後半年しかない政権だから、腰を落としてじっくり、というのは望む訳にもゆくまいが、先にも触れた(2.26「財政赤字」)とおり、無駄なお金の始末の方は、その気になればいくらでもやりようはある筈なのにさっぱりの観がある。せめて、塩川さんの言った「離れで食べているスキヤキ」の実態くらいはなぜ明らかに出来ないのだろうか。20や30の特別会計の収支、あるいは繰越金の実態を示すなんていうのは一時間もあればできる仕事だろうに。
民主党が予算執行を巡っていくつかの視点からムダを追求するといっているのに期待をかけよう。再度書いているように、官僚の得意中の得意は不作為、つまり何もしないで放置しておくことだ。情報はその最たるもので、別に隠匿しておく意図はなくても、要求がない限り秘匿される。仮に要求されたにしても、必要最小限の開示にとどまる、というのはこれまでにもいやというほど実例がある。試みに財務省の「特別会計のはなし」というHP(http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/tokkai1804.htm)開いてみられると良い。最後の円グラフが一番知りたいところなのだが、あれを見ただけで解る人は相当な財政通、換言すればこんなHPなど読まなくても解っている人だろう、
予算制度は使いきりを前提とするし、予算執行に当たって節約をするインセンティブは全く存在しない。それは制度それ自体の本質で、良いとか悪いの話ではない。だからこそ透明性、もっとはっきりいえば監視の目は常に求められる。政・官・財のトライアングルがことを明るみに出すことに消極的である、というのは(長期的利益を考えれば本当は得策ではないのだが)起こりがちな現象だろう。司法・検察が介入するレベルの話は論外として、野党の責任は重いというべきだろう。清潔感の問題とか、政治倫理の問題とは次元の違ったところで、国民・納税者の「知る権利」を代弁してくれる有力なプレイヤーは野党だからである。もちろんそれが政権与党であっていけない理由は何もないが。
2009年 04月 02日