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2015年8月10日

akira's view 入山映ブログ 事業仕分け(3)

 フランス談義はまだ続けてみたいのだが、きりがないこともあって、またいつか機会があったら、ということにしたい。ひどく月並みな話なのだが、「あちら」でできていることが「こちら」ではなんでこんなにうまくゆかないだろう、というヒントとしては出羽守にも多少の効用はない訳ではない。それについてはまた触れる折もあるだろうと思うからだ。

 閑話休題。今やたけなわの事業仕分けについては毀誉褒貶さまざまだが、筆者の意見はこれまでに何度も述べているので繰り返さない。結論はどうあれ、過程がいかがであれ、こうした政策内容、あるいは決定過程が公開の席上で明らかにされた、というのは空前にして絶後。(地方自治体については、構想日本がかなり以前から行なっている。また、国政についても、最初に事業仕分けに取り組んだのは河野太郎自民党議員と若手グループであったことも、念のため for the sake of fairness 付言しておく)政権が交代する、というのはこういうことなのだ、と国民に実感を与えた効果と意義はいかに強調しても強調されすぎることはないだろう。

 問題はこの作業の眼目の一つであるプロセス公開の話だ。たしかにインターネットを使って全て公開されているのは事実だ。しかし、一般国民のどれくらいの人々がアクセスできているだろうか、またアクセスの方法を知っているだろうか。そんな手段に任せきりにするのではなく、4つも5つもあるNHKのチャンネルが、朝っぱらから大リーグの野球を放送したり、どうでもよい教養番組や、はなはだしきはバラエティまがいを流す代わりに、なぜこんな歴史的実験を全放送しないのだろう。まさか総務省やら、旧自民党筋からの圧力があってのことだとは思いたくないが、名論卓説で国民の政治意識や、投票率向上についてご意見をのたまうのがお得意なNHKとしては言行不一致というべきだろう。

 このブログでも再三取り上げたように、寄生虫的外郭団体の根絶は急務だ。これまでの事業仕分けの手法を見ていると、正攻法で、予算項目から攻めて、その実施のされ方に目を移し、噴飯ものの官僚OB・OGの返答を引き出しつつ、ムダな法人を征伐する、という手法である。これを逆にしてみてはどうだろう。末端の寄生虫を数え上げ、それがどんな予算で生存しているかを探るのだ。一例を挙げよう。東京は芝、東京タワーの真ん前の一等地に「機械振興会館」という地下三階地上五階の堂々たる建物がある。驚くなかれ、70余りのこのビルのテナントは全て業界団体もしくはそれに準じた財団・社団その他の組織だ。もちろん診療所があったり食堂が入っていたりはするが、ビルの入り口にあるテナント一覧を見ると、そぞろ薄気味悪くさえなる代物だ。こういう怪物をわれわれはこの半世紀の間に作り上げた。そしてそのグロテスクさを指摘すると、関係者は鉄面皮に真っ向から反論する(というより、あれはもうそういうマインドセットになってしまっているのだろう)。民主党はよほど気長に、かつ徹底的に洗い出しを行なわなければ税金のムダ遣いはなくならない。完了の自浄作用は座安念ながら期待すべくもないことであって見れば、なおさらだ。他省庁の事業仕分けでは一応正義の使者の片棒を担いだように見える財務官僚だって例外ではない。

2009年 11月 18日



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