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2015年8月27日

akira's view 入山映ブログ アフリカ

 日本屈指のアフリカニスト、平野克己氏と痛飲の機会があった。相変わらず天馬空を往くの数時間の末に、帰りしな、氏の近著「南アフリカの衝撃」(日経新書)を頂いた。同氏によれば「いやなに、ワールドカップねらいのキワモノです」とのことであったが、どうしてどうして本格的なアフリカ開発論を含む一冊であり、結論部分の南アフリカ論の総括部分は、新書という紙数不足もあって、やや粗雑なのが惜しまれるものの、「よくぞ言ってくれた」と膝を叩く部分も多く、一読して損のない本である。

 いきなりアフリカの話になったのには訳があって、それはこうだ。日本ODAの主力がアジアからアフリカに移って久しい。アジアについては地理的近接性もあって、援助の必要性は直感的に理解されることが(その内容が正しいかどうかは別にして)多かった。ところが、なぜアフリカか、という話は、必ずしも国民の間に合意とは言わないまでも共感が成立しているとは考えにくい。特にサブサハラといわれるサハラ砂漠南部の国々については、その絶対的貧困、政府の無能腐敗などがあいまって、人道的支援以上の感覚が不在であるように見受けられた。これは一つ間違うと「可哀想な人を助けましょう」になるし、どこまでいっても際限のないあり地獄に陥る可能性さえないではない。

 先進国による途上国援助、いわゆるODAといわれるものの歴史は永いが、要約して言うと、アジアに対する日本を中心とした援助を唯一の例外として、途上国は注ぎ込まれた援助にも関わらず、というか、援助の後に、というか、その貧しさ、惨めさはかえって増大した。それがなぜか、とかどうすればよいか、というのはこのブログには重すぎる。一足飛びに結論に走れば、世界のODAの目がアフリカに集中し、日本も珍しく先陣きってこの戦線に参加しているいま、この遠い地域のことを少し考えてみる良い機会ではないか、ということだ。

 何回かに分けて書いてみることにしたい。おつきあいをお願いする。

2009年 12月 06日



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