2015年9月1日
akira's view 入山映ブログ アフリカではなく日本
アフリカのお話などしていられそうもない気配である。11.29の「逆風」で指摘した三点が逆風どころかほとんどハリケーン並みになりそうだからだ。それに加えて以前から懸念されていた「小沢ファクター」まで動きを見せた。わづか10日の間の展開だから、鳩山首相が次の10日とは言わないまでも数ヶ月の間に嵐を手なづけてしまう可能性も否定は出来ない。首相の例によって例のごときポーカーフェース(天然自然ではなく演技だとしたら驚嘆に値する)の応対には、この人は何があっても動じないのではないか、と思わせないでもないからだ。
第一の献金問題は、弟邦夫氏の悪相に助けられてはいるものの、端から見ていればいよいよ大詰めだという気がする。しかし、ご本人は本当に検察の結論を俟って、それに対応すればよいとお考えなのかもしれない。贈与税を払えばよい、という話ではなく、本当に年間数億の母親からのプレゼントを知らなかった、という話が通るものかどうか。余り使いたくない言葉だが、庶民感覚からは全くピンとこない状況だけに、意外や意外「そんなものでした」で落着するかどうか。
第二の大バラまき予算の方も、どうやら空前の国債発行を断行して終わりになりそうだ。選挙前に考えていたほどムダの摘発では財源が出てこなかったことも大きいが、マニフェストに自縄自縛になった方がもっと大きいだろう。そんなことが出来る筈がない、と言っていた自民党の攻勢は国会が開かれないと始まらないのかもしれないが、攻め方に工夫がないようにも思う。攻める側に工夫がなければ、存外このままずるずるといってしまうのかもしれない。
そこへももってきて、社民党の沖縄はともかくとして、亀井氏の人も無げな振る舞いに、最初は同氏に向かっていた非難反感が、鳩山は何をやっているんだ、というムードになりつつある。菅氏が身代わりに噛み付いたり、「最も不快な顔をしていたのは首相」だったりすればすむ話ではなかろう。参議院では過半数にならないのは客観的事実だ。だからといって、次の参院選まで沖縄問題の決着を引き延ばす訳にもゆかないだろう。ならばここは腹のくくりどころだと思うのだが、この人はあるいは参院選までこのままでゆくのでは、と本気で疑わせたりするところがある。
心頭滅却すれば火もまた凉し、と高僧は喝破したが、存外俗人の嵐も、ご本人には微風なのかもしれない。選挙民がそれに同調するかどうかが問われることになる。
2009年 12月 10日