2015年9月10日
akira's view 入山映ブログ 小沢一郎
ハネムーン期間が終わったのだろうか。鳩山政権に対する風当たりがいささか強くなってきた。悠然とアフリカについて語ってばかりもいられない風情なので、少しコメントしてみたい。アフリカの方が本当は大事な話なのだが、こちらの方はどうやら解決に10年や20年はかかりそうだ。忙しい順に議論するのが筋かもしれない、ということだ。
先に(10.23「迷走」11.29「逆風」)で外交政策、そして献金問題、赤字予算、連合政権を鳩山政権の弱点と指摘した。また、おりにふれ小沢氏(ならびに輿石・山岡氏を含むラインアップ)の政治手法と新政権とのイメージ落差について言及したのも記憶して頂いていると思う。もちろん完全無欠の政治なんていうものはありえないのだから、そうした矛盾を抱えつつも、どう手綱をさばいてゆくか。まだ3ヶ月。手綱捌きについて評論するのは尚早なのは承知で敢えて一言言いたくなったのは、ここに来て小沢氏の露出度が突出し始めたように見えるからだ。
小沢氏が剛腕政治家なのは誰もが知っている。彼がなぜこれまであのような破壊を繰り返す出処進退に終始してきたかはご本人しか解るまい。そして、彼が民主党をどのような「かたち」の政党にしようとしているのか、これも誰にも解らない。一つ確かなのは、亀井氏と同じく、小沢氏の持つ政治スタイル、あるいは体臭のようなものは金輪際変らないだろう、ということだ。そして、民主党政権が象徴していると思われる清潔さ、あるいはしがらみからの自由度、と言ったイメージと、彼のスタイルや臭いが全く異質のものだということだ。かつての自民党がそうであったように、これほど違った立場の人が同じ党に所属している、というのが強みになることもあろう。しかし、民主党がそうなることができるだろうか。
参議院での少数派であることが苦渋の連立を採らせている。しかし、来る参院選で「選挙の神様」の手腕で過半数に達しでもしたら、小沢氏の影響力がどんなものになるか、党首でもなく、首相でもない人の一挙手一投足によって政治が左右されるのでは民主主義も二大政党もあったものではない。これまでは見て見ぬ振りで通すことも出来ただろうが、いつまでそれが通用するとも思われない。何よりも、半世紀ぶりに訪れた「官」主導国家からの脱皮を、どれほどの大物政治家であれ、一個人の挙措動作によって破壊させてはなるまい。
2009年 12月 17日