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2015年9月25日

「精神と芸術」座談会 (20)


―健全なる精神と健全なる身体―
出席者 亀井勝一郎・島崎敏樹・丸山薫・斎藤玉男・荻野彰久
(東京 荻野邸にて)

荻野 その話と一寸違いますけれども、その信仰ですね。美意識、意識、無意識の意識ですね。そういうものは生命感と結びつくのではないでしょうかね。四十五か五十以上になり、墓場に近づくにしたがって、その意識が芽生えてくる。自分が終点の方に近づくから、むこうの方に生命を感ずるというようなことはないでしょうか。いま仏像を見て美しい。ただ美しいだけじゃなくて、こちらに駆けてくるものがある。もののあわれもそこからでてくるのだと思いますが。
亀井 歴史や時代によっても違いますね。
荻野 ああ、そうですか。
亀井 だって、初めて仏像がきた頃、それを感心したのはその当時の青年ですからね。文明開化という形で受け取ったのですから。それと現実的には恐怖がありますよ。天然痘とか癌とかという、そのころ手の施しようもなかった恐ろしい病疫に対する恐怖。その恐怖から救ってくれる力をもったものとしての仏像。中国から医学が入ってきたんでしょ。薬師如来は薬壷を持ってますね。仏像礼拝というものは、まあ、非常に実質的か問題だったんですね。本当に内面化されたのは鎌倉時代になってからでしょ。



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