2015年9月28日
akira's view 入山映ブログ 鳩山さん（６）
鳩山首相は李大統領訪日を機に「日韓新宣言」を検討中だと報じられる（1.8朝日夕刊１面）本当だとすれば、この首相は内容がなくて、誰もが反対できないようなブンガクテキなメッセージを発することにしか興味がおありにならないのではないか、と疑わせるものがある。９５年に当時の金大統領と小渕首相が、過去を重視しつつ相互理解と信頼に基づく将来を築こう、と宣言してから今日までの間に、日韓両国間関係にどんな新たな展開があったというのか。また、鳩山首相が新たな日韓関係について何らかのコメントをしたことがあっただろうか。とすれば、何を意図しての「新」宣言なのだろう。
対米関係の Trust me.も口当たりは良いものの冗談ごとでは済まなくなっている。対中関係については対韓同様、一体何を考えていらっしゃるのか、そもそもお考えになったことがおありになるのかさえ判然としない。温室ガス削減で国際舞台でかっこ良いところを見せた（それがどれほどの検討と検証を伴ったものかはいまだに明らかにされていない。小沢大臣も頭の痛いことだろう。）ノリが忘れられないに過ぎないのだとすれば、当面はそんなことはお忘れになって、内政面での政権の方向性を明らかにすべきだろう。内容が空疎で、あれもこれもは今回の予算限りにして頂きたい。ハネムーンは終わったのだ。
１２月にこのブログで５回にわたって鳩山さんを取り上げ、真価を知るにはいささか時期尚早だ、と述べた。それからわづか一ヶ月。まだそのコメントを撤回する時期ではないものの、いっそのこと動かざること山のごとしならともかく、国民の命を守るに始まって、ブログだツィッターだ、しかもその中味はご存知の通り。贔屓筋といえどもいい加減じれてこようというものだ。もっともそれも読み筋だとすれば、これまた端倪すべからざる政治家だということになるのだが、あるいは無策こそ策の上なるもの、ということかもしれない。樵の斧が抜けて「さとり」が殺された、という例の話だ。余りに政権交代の新鮮さが衝撃的であっただけに、あの新時代に向けての息吹のようなものがシュガーコートのかかった安手のお菓子に化けてしまうのは勿体ない。悪戦苦闘しつつも、真剣に能力を振り絞って仕事に取り組んでいる閣僚たちを見ると、ひときわその感が深い。
2010年 01月 09日
