2015年10月2日
akira's view 入山映ブログ 民主党の責任
来週にも開かれる通常国会で、自民党が政治資金問題が取り上げるであろうことは疑いない。あたかも小沢氏の呪縛が全民主党を覆っているかのごとき有様ではそれも当然だし、事態の予測をするのが本意ではないが、どうかすると国会論戦がこの問題に終始するのではないかとさえ危ぶまれる。
これは二重の意味で不幸な事態だという他はない。第一は言うまでもなく、これほど内憂外患こもごも来っている時に、こんな問題で国会論議の時間が費やされてしまうことだ。政治資金問題がどうでもよいイシューだと言っているのではない。ただ、この問題で仮に小沢幹事長の首を、あるいは鳩山内閣を倒すのに成功しても、それは野党にとって政治的には大勝利かもしれないが、経済展望は言うに及ばず、財政赤字、官僚制度、日米安保といった数えきれない喫緊の課題についてじっくりと議論する機会が喪われる、あるいは先延ばしされてしまう。
そして第二に、健全な野党として自民党が抜本的な議論の末に立ち直れるか否か、という問題が全く解決しないうちに、というよりそのトバ口にもつかないうちに、他に格好の攻撃材料が出来て、自民党の党内論議が不発に終わることだ。自民党が再生しうるか否か。再生できないことが明らかになれば、どのような形で再編が行なわれるか。日本の将来にとって最も大事な展開が、これまたグズグズになったまま先送りになる。
この二重の不幸を避けるためには、民主党が自浄能力を発揮して、少なくとも「説明責任」を果たした、と自他ともに認める対応をとる他はない。与党のリーダーともあろうものが、「選挙に与って力あったから」幹事長を代えるつもりがないなどとぬけぬけといってのける、というのは、いかにポーカーフェースがウリのお方でも見過ごせない。カネの出所が母親だった方はともかく、法に触れるようなことはしていない、と木で鼻をくくったような発言をし、挙句の果てに選挙の前から解っていたことなのに選挙で大勝したのは禊ぎが済んでいる、といわぬばかりの強面幹事長に至っては論外である。こんな異常事態さえ党内民主主義で解決できない筈がなかろう。選挙でお世話になったチルドレンは恩人だからモノいわぬのだろうか。にらまれると怖いから、見て見ぬ振りで自滅を待つだけの幹部しか民主党にはいないのだろうか。
2010年 01月 15日