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2015年10月7日

「精神と芸術」座談会 (28)


―健全なる精神と健全なる身体―
出席者 亀井勝一郎・島崎敏樹・丸山薫・斎藤玉男・荻野彰久
(東京 荻野邸にて)

荻野 彼の随想はすじみちが通っていましてね。
結婚についてどう考えるか、これは別の座談会だったと思いますが、偶然これは探して読んだわけじゃないですが、そこでは友達のシュベスターが一人あるのですが、それとすでに話がついているんですが、そういうことはいま考えていないっていうんです。これは非常に健康的ですね。非常に真面口ですね。あんなものを書いている青年とは思われないくらい真面目なんです。ぼくは非常に打たれましたね。結局、彼は頭がいゝんですね。非常にたくさん読んでいるのですね。
島崎 ソツがないところがあるんですね。
荻野 ずるくてソツがないのとは違って、真面目なんですね。所謂、東大の学生らしい真面目さがあるんですね。所謂、秀才型じゃないんでしょうかね。
島崎 わたしは近頃、東大に入るのにロクな奴はいないと思っているのですがね。(笑声)
つまり、あの日比谷高校のときから、初めから大藏官僚を育てるふん囲気があるんですね。日比谷高校の生徒に会うと、じつに論戦なんかうまいんですね。あれいま、陳情に来た連中なんかをやっつける練習をしてるんじゃないかと思う。ぼくは高校の学校医をやっているもんですから、あそこによく行くんです。みんな呼んで話を聞くんですが、みんなソツがないんですね。
それから、相手のあれをさっとくいつくのがうまいですよ。あ々いうのは東大なんかに入って、大藏省に入れば能吏になるんですね。それから、科学者ですね。
やはり、ものに驚くとか、驚異をもつとか。芸術的なものには興味がないんですね。
そういう、どえらい人間は、全然別のところからでるのですね。しかし官僚国家では、やはり、このへんがいちばんいいんじゃないかなんてね。思ったりしますけどね。



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