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2015年10月16日

「精神と芸術」座談会 (34)


―健全なる精神と健全なる身体―
出席者 亀井勝一郎・島崎敏樹・丸山薫・斎藤玉男・荻野彰久
(東京 荻野邸にて)

丸山 気狂いのああいった人達のまったく熱烈な言葉や行動なんかを見たり、聞いたりしていると、こちらまで影響してきませんか?
島崎 いや、付き合い、いいですよ。
丸山 そうですか?
斎藤 え々、精神病患者はほんとに付き合いいいです。
荻野 なんだか、怖いみたいですが。
島崎 やはり刀なんか振りかざしてくると、こりゃ怖いですが、普通の人間の方が、どんなにつき合いにくいかわかりませんね。いつ足をすくわれるか分りませんしね。ああいう人達はそういうことがない。
先生(斎藤先生を見ながら)、ぼく松沢病院に勤めていた時に、患者に裏をかかれたことがぜんぜんありませんでしたものね。こちらの方がしょっちゅう患者を騙くらかして(笑)こっちがよほど悪いですわね。(笑)
斎藤 ええ、(笑) 患者たちのところにいるときってものは、なんかこう無風状態に入ったようで、安心しちゃいますからね。
荻野 たまには狂暴性の患者があるんでしょう?
斎藤 狂暴性というのは、あれは、まあ病人がなるっていうんですかね.
ただ、そういうふうなものなんですものね。
島崎 去年、一寸聞いたのですが、患者が暴れるというのは、閉じ込めるからなんですってね。
どこでしたかね、これはスエーデンの病院なんですが、窓格子を全部止めてガラスをたくさん使うんです。薄いガラスを。もちろん、狂暴の患者はパリンパリン割っちまう。割られるとまたはめかえるんです。そうすると、早く鎮まる。とじ込められるから、人間は反撃的になるんだという……。
斎藤 そういうことですね。
島崎 心理学主義なんでしょうけれどね。そういう考えは面白いですね。
丸山 われわれも常人でも、多少そういう傾向がありますね。ナンカ不機嫌なときはナンカ圧迫されている感じですね。
斎藤 そう、心理的にね。



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