2015年11月6日
akira's view 入山映ブログ 解説者
もうすぐプロ野球シーズンが始まる。根っからの阪神ファンの筆者としては「怖いもの見たさ」にTVの前に座り込む日が増えることだろう。それにつけても、プロ野球解説者という存在、あれは全廃するか、せめて二元放送にして、解説なしの放送が出来ないかと思う。何も相手チーム贔屓の解説が多いからひがんでいっている訳でもなんでもなくて、話がいかにも内容に乏しいからだ。まずそのほとんどが精神論(「球に向かってゆくという気合いですよ」)とその裏腹の根性論(「逃げちゃあいかん。苦しかったキャンプは何だったんだ」)それにあったりまえだろうという感想(フルベースでカウント3−2。(今シーズンから米国流になるそうだ)ここはボールだけは避けたいです)、それにちりばめられる選手の裏話を加えればこれで99%。本当に聞きたいのは技術論だ。この投手とこの打者では、引っ張るのと流すのではどちらが確率が高いと思うか、なぜそう思うか、とか、現在の状況でフィールドの守備位置はこれでよいか、どうしたら良いのか、という話で、「ここはゲッツーだけは避けたいですね」みたいな能天気な話ではない。解説者が解説者ならアナウンサーも相当なもので、「大きい。大きい。大きい。入ったあーー」と絶叫する。ラジオの中継と間違えているのではないか。見りゃ解るよ。どだいトークショーか何かと間違えて、間断なくしゃべっていなくてはならないと錯覚しているコンビが結構少なくない。この点で範とすべきは、大相撲の九重親方だろう。コメントは簡にして要を得ている。その上、アナウンサーに促されなければ絶対に口を挟まない。彼の解説だと、大相撲中継の楽しさが増す。
もっとも、ことはプロ野球だけではなく、先のバンクーバーオリンピックも相当なものだった。カーリングはルール不案内もあって、解説者のコメントは重宝したが、フィギュアスケートやジャンプなんぞはプロ野球並みだった。とにかく形容詞の連発だ。美しい、力強い。流れるような。うっとりするようなetc.それもワイン評論家のように豊かな語彙がある訳ではないボキャ貧だから、術語が入る「お、ルッツ、三回転、いいですよお」浅田選手がどれほどのスランプを抜け出してトリプルアクセルに挑戦したか、世界で始めて二回飛んだ、みたいな話はもう耳にタコができるくらい聞かされる。その割には、それほど苦労してプログラムに取り入れたその技が、ヨナさんに較べて評価が低かったのはなぜか、について納得ゆく解説は遂に聞かれなかった。フリーの演技にしても、真央ちゃんが最後にとちったから、憎らしいほどノーミスのヨナさんに敗けたのは解る。でもループやスピンでは勝っていたのに、なぜ技術・演技であんなに大差がついたのか。一回の失敗は何点くらいの減点に当たるのか。まあ、アナウンサーもジャンプ台の傍にいて、「飛んだあーー。大ジャンプうう」と絶叫していたのだから、どっちもオリンピックをお楽しみになっていたのは確かだろうが。
2010年 03月 02日