2015年11月9日
akira's view 入山映ブログ 言葉遣い(2)
先に気になる言葉遣いについて一言あった(2.26「言葉遣い」)が、これを指摘しだしたらキリがない。筆者が前期高齢者の仲間入りをしたせいかな。昔から小言幸兵衛は年寄りに決まっている。
閑話休題。やむを得ない、というのは、やむを・得ない、と読むのが当然なのだが、なぜかNHKのアナウンサーでこれを、やむ・おえない、と読む人が少なくない。手に負えないとか、四国でいう「おえりゃあせんぞな」の影響だろうか。まあ、これなどは明らかな誤りだからどうということはない。(漢字の読み方を間違えても総理大臣にはなれる。今となっては懐かしいね)が、いわゆる「半疑問」というやつは少し厄介だ。これは、単純な事実や意見の表明であるはずのセンテンスの語尾を上げることによって、断定とも、疑問ともつかない表現になる、というシロモノだ。
もともと語尾を上げることによって疑問文を作るのは、世界共通の約束事だからどうということはない。ところが「半」疑問は肯定文の語尾を意味なく上げて、その効果乃至は意味するところが定かでない、というのがミソだ。あるいは、最近のヒットチャートに登場する歌のほとんどで使われている日本語の発音みたいに、なぜラ行をあんな発音をするのか、なぜ母音の前にfとかhを付けて発音するのか、単なる癖とかファッションに過ぎないのかもしれない。ただ、年配者には予想されていた語尾が尻上がりになると、大変居心地が悪いのですよ。
居心地の問題で言えば、皇室関連の報道に敬語が極端に少ないのもいかがなものかと思う。「・・・が、雅子様が出席して行われました」「天皇(最近は陛下も余り使われない)の後ろを歩く皇后美智子様」みたいなのは日常茶飯になっている。尊敬語か謙譲語かは別にして、日本語の美しさの一つは敬語にあるように思うのだが、この分では、敬語などというのは階級差別を前提としたけしからん誤報だ、などという輩が肩で風を切ることになりかねない。
あれが敬語かどうか知らないが、チェーンの飲食店のマニュアルで、注文を取った後のウェイトレス(別にウェイターでもかまわない)が「・・・。以上でよろしかったですか。」というのも何故過去形なのかが不明。注文時点が確認時点より前だからかな。で、「いいですよ」というと答えて曰く「だいじょうぶですか」これはどうやら「ありがとうございます」の意味らしい。。
2010年 03月 04日