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2015年11月26日

akira's view 入山映ブログ 亀井放言

 2005年に小泉自民党を圧勝させたのは、他でもない「郵政民営化」だった。まれに見るシングル・イシューの選挙で、民営化に批判的な自民党議員が公認を取れなかったり、「刺客」を送られたりしたのは記憶に新しい。既定路線であるかに見えた民営化は、しかし、小泉後の自民党政権時代からやや変貌を見せ始めていたのも事実だ。

 そこから先、民主党政権が成立し、参議院の過半数獲得の為に所謂連合政権が成立。亀井静香氏率いる国民新党が、郵政民営化の全否定に向けて過大な存在感を示すようになったのはご承知の通り。わずか5年のうちに猫の目のように変わる政策もさることながら、民主党が郵政国営化に揺り戻す(確かにマニフェストにその表現はあったが)からという理由で民主党に票を投じた有権者が果たしてどれほど存在したか。少なくとも、小泉郵政選挙の時ほどに明示の姿ではなかったように思う。

 とはいいながら、色々あるのが政治というものだ。そこまでは良いとしようか。尻尾が犬を振り回している感のある亀井氏の言動も、支持者にとっては痛快極まりないものかもしれない。が、わずか数議席しか獲得しなかったミニ政党が、人もなげな振る舞いに及ぶのは、支持した覚えのない国民にとっては不快極まりないということでもある。ま、それを許している鳩山さんは度量が大きいというのか、感度が鈍いというのか。

 だが、いかに民主党が本質的に大きな政府の信奉者であるといっても、明らかに民業を圧迫し、民から官への大シフトをこれでもかといわんばかりに連発するのはいかがなものか。悪趣味な亀井氏の放言癖として肩をすくめている訳にはゆかなくなっている。小沢氏の時とは違って、今度ばかりは流石に鳩山さん以下声を揃えて異議ありなのは(当然といえば当然なのだが)頼もしい。しかし、ことの本質は「官から民へ」という民主党スローガンの虚偽性にある。官僚の国会答弁の禁止とか、次官会議の廃止、天下りの減少(廃止ではない)といったおおよそ本質とは関わりない施策には熱心だが、官僚の作文に乗っかってその掌で操られる政策決定には何の変化も見られないことをわれわれはもっと認識すべきだ。

 本当に官から民へのパワーシフトを意図しているのなら、市民社会組織の強化しか途はない筈だ。それも、いくつかのNPOや学識経験者をナントカ会議に参集させて、ご意見拝聴と称して官僚の仕込んだ作文を追認するだけの道化芝居ではことは進まない。市民社会を死滅させる公益法人法制の改悪をいますぐ阻止しない限り、いくら能天気に官から民だ、国民のいのちを守る、とお題目を並べていても、影で嗤う官僚の影響力を増大させこそすれ、減少させることなど夢のまた夢だと知るべきだろう。

2010年 03月 25日



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