2015年12月17日
akira's view 入山映ブログ ご無沙汰
3週間ほどブログをお休みしたことになります。その間筆者が何をしていたのかについてはおいおいご報告することにしますが、この間に日本の政治に何が起ったか、何が起らなかったか、についてはご承知の通りです。一年ごとに政権を放り出し、最後に登場した自民党の宰相にお目にかかった時には、まあ、よくもこれほど無能な政治家が世に存在するものだ、と思ったものでしたが、下には下がある、というのは良く言ったものです。
言葉が軽いのみならず内容がない。職務に対する知識も欠ければ学習意欲も、それを補おうとする努力もない。無能を自覚して静かにしていればまだしも、軽佻浮薄な目立ちたがりと受け狙いが大好き。服装の好みは趣味に属するから不問に付するとして、ことの重要さをわきまえないくせに妙に断定的に事態を展開させるのがお好きだから、子供の火遊び同様、はらはらしているだけではすまないことになる。並べ立てればいくらでも続く鳩山評だが、これに民主主義的体質とはほど遠い小沢さんの陰(というより一心同体というべきか)がつきまとうから、ほとんど絶望的としか言いようがあるまい。
わずか8ヶ月前のあのユーフォリアを苦々しく思い出されたりする向きもあるかもしれないが、敢えて言えば、それは当たらないだろう。半世紀に亘る政官財癒着の淀みきった自民党体質に穴をあけた事実に変わりはないからだ。かくも無能で指導力に欠ける首相を頂いてしまったのは不幸だが、もともと民主主義手続きが有能な適材を選択する保証はない。現在われわれが望みうる最善の選択は、鳩山・小沢の首のすげ替えに無駄なエネルギーを費やすことではなく、民主党内の政策グループが、重点政策項目を絞り込んで、提案してゆくことだろうと思う。
世は挙げて沖縄一色の感があるが、誤解を覚悟で言えば沖縄は数ある政策の一つに過ぎない。歳出削減の哲学と具体策に較べれば自ずと緊急度は明らかだろう。ギリシャに起ったことは全く対岸の火事だと言わんばかりの対応は決して健康的なものではない。例え国債の買い手がほとんど郵貯を始めとする国内金融機関であったにしても、である。さしたる議論もないまま、軽はずみな首相の思いつきとしか考えられない「新しい公共」も、悔いを千歳に残すおそれのある重要政策課題の一つだ。
参院選では民主党の大敗が望ましい。自民党にそれを埋めるエネルギーがあるとも思われないから、そのスペースは「みんなの党」が大勝することが日本の為だと思う。小党乱立の連合政権は、第二第三のしゃしゃり出る亀井さんを生むのみならず、数議席のsingle issue(単一争点)政党にバランスを欠いた発言力を与えることになる。存在自体が風前の灯だった社民党が、一つ覚えのスローガンをここまで臆面もなく国政に反映させる、というのはその一例だろう。
2010年 05月 15日