2016年1月25日
建築と人間(4) 亀井勝一郎
風土や気候で思ひ出したが、鉄筋のアパートなど、長い眼でみて、果たして日本人に適合するかどうか。建築の窮極の批判者はその居住者だ。外見がどんなに芸術的でも、住み心地がわるければ落第である。部屋の構造なども、あまりに凝りすぎて、押入れに布団を入れるたびに、おでこをぶっつけるといふ話をきいたことがある。居住の日常性こそ大切で、建築家の観念性は、忽ちこれによって復讐される。そこが面白い。
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2016年1月25日
風土や気候で思ひ出したが、鉄筋のアパートなど、長い眼でみて、果たして日本人に適合するかどうか。建築の窮極の批判者はその居住者だ。外見がどんなに芸術的でも、住み心地がわるければ落第である。部屋の構造なども、あまりに凝りすぎて、押入れに布団を入れるたびに、おでこをぶっつけるといふ話をきいたことがある。居住の日常性こそ大切で、建築家の観念性は、忽ちこれによって復讐される。そこが面白い。