2016年1月29日
akira's view 入山映ブログ 野球賭博(3)
余り腹に据えかねるから、もう一回書いて、それで終わりにする。読者の方々もどうかお付き合いいただきたい。念のために言っておくが、筆者は大岳親方の贔屓でもなければ、まして琴光喜を応援していた訳でもない。優勝争いに全く絡まないで、八勝七敗ならば大満足みたいな大関が多すぎる、その意味では琴光喜一人がいなくなろうがなるまいが、土俵の興味に変わりはない、腹に据えかねているのは相撲協会の事なかれ主義、さらに、理事長代行とやらを始め、部外委員と称してそこに参画している面々の非常識さだ。何のための部外委員だろうかと思う。
非常識というのは他でもない、親方と大関の角界追放という処分が、どういう理由でなされたかが明らかではないことだ。賭博なのか暴力団との関係なのか、その双方なのか。なぜ明らかにしないのか。明らかに出来ない理由があるのなら、処分をなぜ明らかにできるまで待てなかったのか。名古屋場所開きたさの一心で、とにかくけじめらしいものをつける。つけられたほうはいい迷惑だろう、
部外委員なる方々の人選基準も全く薮の中だ。皆さんお相撲が大好きで、たまには自腹を切って桝か桟敷にはお出かけになっていらした面々なのだろうが、内館牧子さんのような方が加わっていらしたらどんなに納得性が高かっただろうと思う。角界に世間の常識を入れる、というのは一見結構な話だが、入れてはならない世間の常識もある。利害得失を考慮して、最小の努力で最大の結果をかちうる、なんていう世間の常識があの相撲の稽古に持ち込まれたらどうなるか。相撲を愛する人、相撲をよく知る人でなければ、部外者だから、ヤメ検だから、弁護士だからよいアドバイスとガバナンスが相撲界にもたらされるとは思わない。
ちなみに、伝統ある角界に、横文字の「ガバナンス」を導入することが天職であるかのごとき軽薄さはこれまた腹に据えかねる、西洋起源の経営学や政治学の観念を角界に適用・実施することがあたかも素晴らしいことであるかのごとき浅薄な議論で相撲をいじってほしくはない。本居宣長や石田梅巌とは言わないが、せめては四書五経から引用するくらいの教養人が部外者にはいなかったのか。「道」を直すこと。「善」を尽くすこと。それによって「骨」を強くすること。部外委員が全てあの検事のような方々では、思って学んでいない。殆ういかぎりだ。
2010年 07月 06日