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2016年4月14日

akira's view 入山映ブログ 北海道

 北海道の話を続ける。北海道の自動車道路というのは真っ直ぐなのが当たり前で、少しでもカーブがあるのは異例かつ好まれないのだと聞いた。それだけのことなら、日本で珍しく人口稠密ではない地域を通る自動車道らしいね、で終わる話だが、少し道内を走ってみれば、この話とシンクロして、土建国家日本の象徴的存在が北海道ではないかと思ったりするのだ。その真っ直ぐな道に走っている車にろくにお目にかからない。それだけではない。雄大な大自然の中に、たまに目につくものといえばコンクリートのサイロであり、土建業者のデポであり、土木工事用の車両が圧倒的に頻度が高い。

 もちろん僅かの期間の滞在で断定的なことを言うのは、それこそ九牛のなんとやらの譏りを免れまい。それを承知で敢えていえば、東京が発想して日本をダメにした施策が北海道で拡大再生産されるのを見るのは何ともやりきれない思いだ。例えば宿をとった洞爺湖温泉。何の変哲もないコンクリート高層の旅館が散在する。団体客のため、新規顧客開拓のため、などと金融機関の甘言に乗ってのことだろう。東京の老舗で本店の立て替えビルの借金が払えずにあえなく倒産したのも一軒や二軒ではない。さて、その旅館の中に入ってみれば、バリヤーフリーどころか、意味のない階段と意味もないエレベーターが無秩序に配置されている。東京の公共施設と同じだ。「出来るだけ」バリヤーフリーにする。利用者に親身な配慮は二の次。設計の都合優先だ。その上不景気なのだろう、値引き合戦がたけなわとかで、筆者が泊まった宿は一流どころだと聞いたが、一泊二食付きで五千五百円。いくら物価が安くても、こんな自殺的な値付けで持続可能な訳がないと思う。牛丼チェーン、ファストフードもかくや。

 知恵と工夫でブームを巻き起こした旭川の動物園とは何という違いだろうと思う。北海道こそ、北海道でなければ提供できない環境とサービスを念頭に置かなければ自滅の道をたどる他はないのではないか。やってしまった愚劣な設備投資は今更どうしようもないのだろう。ビルになった旅館もメンテナンスにおカネがかかってしまうのは頭が痛いが、いっそ開き直って高齢者施設にでもしてはどうだろう。

 とここまで書いたら世間が海上保安官の情報漏洩で騒がしい。そもそも政府が隠したのがけしからん、とか、中国に気を使い過ぎだとか、あるいは官房長官がけしからんなどなど、マスコミは愚にもつかないコメントを競っていらっしゃる。上司の了解も得ないで勝手に資料を持ち出したら、これは服務規律違反ですよね。公務員かどうかに関係ない。訓告・戒告、果ては解雇もあり得ます。守秘義務だなんだとおっしゃるのなら、国民の知る権利はどうなんだ、ということにもなろうし、そんなに難しいことを良い募る必要もないと思うのだが。もっともそれではメシのタネに出来る人が少なくなってしまうかな。

2010年 11月 13日



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