2016年4月27日
黒百合とスズラン(1) 野村章恒
美幌峠をおりて和琴半島の熊石のある休み茶屋にはコタン部落アイヌが写真にとられるべく腰かけていた。一回シャッターを切ると五十円とられる。土産物屋の店先に黒百合の球根を売っていた。北海道の黒百合の根を内地にもって帰っても芽が出ないのは、百合の茎がついていないのでいけないことや球をあまり乾燥させないために北海道の土をつけたまま持ちかえれば必ず芽が出ると土産物屋の老人は説明していた。私は四つの球に押花のように花のついたものを選んで買った。
今年の二月紀州白浜に行ったとき植物園の入口の土産物屋にハマユウの苗を売っていたので買って帰った。寒い間鉢のままお風呂場に入れて冬を越さした。夏になって元気に根づいてカンナより小さい葉をぐんぐん延ばしている。