2016年6月21日
韓国への旅(2) 砂原美智子
丁度私達の出発と時を同じくして韓国外務大臣の来訪中で、日韓交渉硬化等と毎日新聞をにぎわして居た時丈に、友達連の忠告やら注意も本当にそれらしく一応深刻に聞えたし、受け取る側の私にしては何か軽々しい気持ではいけない様なさっかくにとらわれた。
変なおくそくと不安の入り乱れた気持で東京を飛びたったものの、割に楽天家的な私としてなお一抹の不安、心もとない気持ちはぬぐい切れなかった。
所が所がである。京城の飛行場に到着し、そして一週間後再び飛び立って日本に帰ってくるまで、何もかも余りの相違に目を見張る思いだった。見ると聞くとは大違いという言葉があるけれども、こんなにこの言葉を身にしみて感じた事はない。見ないで想像する、見ないで知ったかぶりをする日本人の先走った悪癖を見せつけられた様に感じた程の相違だった。