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2016年7月4日

akira's view 入山映ブログ 蟷螂の斧

 震災の事後処理を巡っては、閣僚からさまざまな発言が飛び出している。最近の発言からいくつかを拾って、その評価を試みてみよう。(ちなみにカッコ内は筆者の蛇足である。)

 経済産業大臣が漁業被害に対して、被害額確定前に取りあえず緊急の補償をすることを東電に命じた。(別にクニが財源を手当てする訳ではなく、それは東電持ち。)
評価 1 さすが海江田さん。機敏にお役所仕事の穴を埋める応用動作が鮮や  
    かだ。
   2 こういうのを「人の褌で相撲を取る」というのでは。
   3 全く常人の思いつかない視点からの発言で敬服に値する。

 国土交通大臣が仮設住宅について、建設資材不足によって住宅建設に支障が出るというようなことは聞きたくない、と発言した。(だからといって、別に資材不足解消の具体策を提示した訳ではない。)
評価 1 痒いところに手が届く「思いやり」で、庶民の心をとらえる。
   2 現下の重要な問題が何かを的確に把握している。さすがだ。
   3 格好を付けるリップサービスの典型ともいうべき発言。

 さて読者は三択のどれを選ばれただろうか。政治家の機能が「庶民感情」を国民に成り代わって発言することだ、と誤解しているとしか思われない発言のほんの数例だ。国民は自らの水準以上の政治家を持つことは出来ない、といわれる。自らの信条に自信がないから、意見を述べるときに必ず「ある意味では」と付け加えないと気が済まない政治家(10.6.6「菅総理誕生」)と共に、われわれの政治的水準を目の当たりにするのは必ずしも心地よいものではない。ただし、ここでは一般論をしているのではなく、緊急事態、つまり事態解決に時間的余裕がないまったなしの状況における政治家の資質を問題にしている。

 既にそこに存在している意志決定権を持った人々。国民はそれを受け入れるしかない。次の選挙でノーというまで待っている訳にはゆかないのだ。本来最も鋭い批判者で、国民の声の代弁者であるべきメディアがこんな情けない状況にある(3.22「大震災(4)」)とすれば、代議士の選挙区後援会、地域のNPO活動、ネット等のミニコミ、所属するグループの集まり、あらゆるチャンネルを通じで声を挙げるしかあるまい。民主主義の危機などと大げさなことを言っているのではない。義援金を赤十字に託してわがことなれり、としているだけではないと言っている。このブログもその一つかな、なんて。

2011年 04月 07日



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