2016年9月13日
現代文明と精神座談会(37) 出席者:尾崎一雄/荻野彰久/斎藤玉男/島崎敏樹/丸山薫
荻野 よく「パアゴラ」あてに手紙が来るんです。まじめな方です。いくつくらいの方ですか。
尾崎 私より二つ、三つ下ですから、六十くらいというところじゃないですか。私はこんな空想を、これは自分一人でやったんじゃないんですが、ある人と話しているうちにだんだん話が大きくなったんですが、人間が原爆やロケットを発明して地球がどうかしちゃうというとこを、全動物が感ずるんです。彼らは陰密に相談して、一挙に人間に襲いかかって人間を滅す。そういう動物たちでも怒りゃしないかと思うくらい人間は勝手なことをしている。
荻野 しかし、先生、成り立ちそうな空想ですね。生物学者はいつもそういうことを考える。
尾崎 とにかく働くのは蟻とか鼠。こういうのは大いに働くだろうと思う。彼らは独得の通信網で、全地球に連絡とって、時間を決めて一挙にやるんですよ。
島崎 人類のなかで、善悪の区別くらいしてくれるといいと思うが(笑)…。
斎藤 しないでしょう、それは。(笑)