2016年9月16日
現代文明と精神座談会(40) 出席者:尾崎一雄/荻野彰久/斎藤玉男/島崎敏樹/丸山薫
荻野 多くの花がそうです。多くの花がそういうふうにして、彼らは繁殖して行くわけです。たいへん婦人の前で汚くて恐縮ですが、大先生の前で恐縮ですが妊娠しますと男嫌いますね、女性が。男性の方はかまわないが……。それから妊娠する前月経があって、それから二週間三週間目に妊娠があるんですよ。その頃になると女性は非常に美くしくなる。それはあらゆる分泌がちゃんとそうさせているんです。それからぼくは、汽車のなかでよくむこう側に美くしい娘さんにぶつかることがあるんですが、なんともかんとも言えない美しさは十七、八頃、二十頃です。その美くし盛りの時が生物学的な妊娠を要求するんでしょうね。人間は、美くしくなければたいへんですがね。それがあらゆる動物植物に一般化されているんじゃないでしょうかね。
尾崎 一ぺん済むと、あと閉じちゃって入れないところが、ずいぶんちゃっかりしていると思うんです。そして花粉のついたシベが、背中にくっついて、花に入ってゆく関係で、力学的に自然そうなりますね。