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2016年10月3日

akira's view 入山映ブログ 公務員宿舎

 お役人が政治家を意のままに操り、立案作成する政策を実行させた。右肩上がりの経済成長期には、たいていの政策は巧くいったし、仮に巧くゆかなくてもそれを補って余りある所得の伸びがあったから、万事は順調なように見え(また、現に順調で)、それがお役人の企画力の素晴らしさ、優秀さと言う神話を産み、また、決して多くはないにもせよ一部額面通りに受け取っても良い成果もないではなかった。

 まだるっこしい前置きをおいているが、本論はこの後にある。そうした疑似成功体験はお役人の自己過信と選民意識を産み、自己管理と研鑽への動機付けを減退させた。その結果が何を産んだか。タテ割り、蛸壺状に配分された職務権限の拡大、あるいは利益誘導が「お国のため」という大義と混同され、あるいは意識して混同する様な使命感が幅を利かせるようになる。

 その典型的な例が今回の公務員住宅問題だろう。戦後の住宅難時代、あるいは自衛隊などの特殊任務については手厚い住宅施設提供が必要でもあったろう。しかし、前例尊重、既得権益死守のお役人エトスは事態の変化を認識しない。公務員宿舎を原則廃止するとでも言うかと思いの外、25%しか廃止対象にならない。(正体不明の「緊急呼び出し」や「国会待機」のためには断固宿舎が必要なのだと。)原則5年間は新設しない(日本語に翻訳すると、5年間でも新設することはあるし、5年後には全くこれまで通りに建設をする)。

 厚顔無恥というか、蛙の面になんとやら。公僕精神とか税金使途についての倫理観はかけらも見られない。これほど話題になっても、恬として温存に勤める天下りのための税金浪費組織。「働かない」ことを信条として活動する公務員の労働組合。見るべき機能を果たさないままにぬくぬくと高給を食む地方議会(あえて「地方」と書いたのは少し遠慮があるからです)議員。家庭に帰れば子供に向かってそれなりの道徳観を教え示している筈の人々が、どうしてこんな行動をとって恥じないのか。

 既得権益の重さ、あるいは既にそこに存在することの死太さ(10.1.25「位置エネルギー」)で説明する他はないだろう。あれほどの悪法に基づく制度でありながら嬉々として「公益財団法人」等と名乗る団体の多さ。依然としてご盛業中の「かんぽの宿」。歴史的使命を終えたJAや経済三団体。大東亜戦争のための特別措置であった筈の源泉徴収制度。これをしも人間性の常、と言い捨ててしまえばそれまでだが、われわれ有権者は余りにも既得権益に寛大ではないか。そろそろ怒る頃だと思うのだが。

2011年 12月 04日



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