2016年10月24日
私の戦争体験 戦争を憎み平和を守ろう(9)本多勇夫
〈南京大虐殺〉
日本軍が南京へ入城したのが昭和12年12月13日。翌日の新聞には入城した兵士の写真が大きくのりました。ここにあるこの写真ですね。これが新聞にのりました。私は胸が震える程に、感激したことを覚えています。
ところがこの日本軍は、悪逆無道の限りを尽くした暴徒の集団だったのです。南京へ入城した日本軍は、数10万人の中国人を大虐殺しました。アウシュヴィッツのドイツ軍の、ユダヤ人大虐殺に匹敵する行為をやったんですね。
中国兵捕虜が沢山降参してきます。何千人、何万人と降参してくる中国兵を、皆殺しにしたんです。一箇所に集め倉庫に押し入れて、鍵をかけ周囲にガソリンを撒いて火をつけるんです。逃げないように両手を針金で縛ってあるんですが、それでも逃げ出してくる捕虜は、射殺したり、銃剣で刺し殺しました。50人程ずつトラックで運んできて、縄で数珠つなぎにし、両手を針金で縛り、艀に乗せて揚子江の申央へ行き、全員河へ突き落としてしまう。さらに手間を省くため、一箇所に集めて機銃掃射するんです。
逃げた中国兵を捜すという名目で民家へ入り、男は皆殺し、女は強姦、輪姦の後殺す、中国人を、人間とは思わなかったんですね。
こうして殺された人の数は、中国では30万人と言っております。日本では15万とも25万とも言っておりますが、いずれにしても何10万と言う中国人が殺されたことは確かです。