2016年11月4日
豊川海軍工廠戦没者慰霊祭 追悼のことば(3)渡辺みつ子
昭和六十年十月八日 桜ケ丘高等女学校 第一回卒業生 渡辺みつ子
「あとに続けと兄の声、今こそ筆を投げ打って、勝利ゆるがぬ生産に、勇み立ちたるつわものぞ、ああ紅の血はもゆる」
職場に入れば、小さな体で其の何倍ものセンバン、フライバン、セーバーなど大型機械に取りくみ、先輩の工員さん達にも一歩もひけをとることなくカの限り頑張り続けました。
朝勤、昼勤、夜勤ど三週があけるど待望の帰省日です。この日ばかりは満員の立ちっぱなしの電車の中も喜々とした声に満ち満ちておりました。自宅では義妹を押しやり、母ど同じ床に入り、安らかな一夜を過したものでした。