2017年6月6日
脊椎動物の進化(7) 徳力幹彦
古生代の最後であるペルム紀の終わる頃に、大量絶滅が起こり、地球上の生物の90%〜95%が消滅したと言われています。大量絶滅は、それぞれの紀の終わりに起こっていることが多いのですが、ペルム紀の大量絶滅は最悪と言われています。この時、現在のシベリア辺りに存在していた大規模な火山活動では大量のメタンが放出され、酸素と結合することにより、地球上の酸素量の低下(約30%から10%に低下)と炭酸ガスの増加が起こりました。炭酸ガスの増加は気温を上昇させる因子でした。
ペルム紀の終了とともに、中生代が登場しました。
中生代:2.5〜0.65億年前
三畳紀:2.5〜2.1億年前
ジュラ紀:2.1〜1.4億年前
白亜紀:1.4〜0.65億年前
脊椎動物の進化の歴史は、不思議なことにいずれの大量絶滅をも乗り越えて進化し続けました。古生代の石炭紀からペルム紀にかけて栄えた爬虫類からは大量絶滅により激変した環境に対応して、三畳紀に恐竜が現れました。