2017年10月11日
カイロ雑記(5) 北川冬彦
エジプト王の墓から出たいろんな遺物のなかで、案内嬢がとくに興味をいだいていたので、ぼくも面白いと思ったのは、小さな瀬戸物のお守りである。それには、ピカソの絵にある横顔だのに丸い黒目のはいった眼、あれそっくりの眼が描かれてあるのだ。これは太陽神ホルスの眼で「聖眼」といわれているのだそうである。それから、指輪や腕輪などにカブト虫が描かれてあるのに興味があった。「スカラベ」といい、カブト虫は、太陽神ケペリの化神だとされているので尊重されて使われているのだそうである。
このエジプト古代博物館は、ゆっくり念を入れてもう一度見たいものだと思っている。