2017年10月11日
ポルト観光(7)第1章 聖地に別れを告げて §1 遠ざかる旧市街 影山喜一
サンティアゴ・デ・コンポステーラ旧市街
2016年6月28日。いつもよりやや遅く6時ちょうどに起床。気分一新のために手を打つしかないと待望の世界遺産都市ポルトの観光に向かう。自分自身の慰労というか頑張りに対するご褒美である。途中でも遊びに近い場面がないわけではなかったけれど、ゴールを最優先し行動はもちろん気持ちの点で慎重になる。
サンティアゴ・デ・コンポステーラは、世界で屈指の人気スポットであって、詳しく知りたいところも少なくない。しかし、18年前に訪れた経験もあるため強いていえばもっと足を延ばしたい。10年前、リスボンを起点とするアレンテージョ地方巡りでポルトガルの魅力にすっかり参った。そこで手頃というか比較的近いポルトを訪ねてみようかと考えた次第である。
できれば最古の大学の一つが存在するコインブラも訪れたかったが、腰・股関節と足指のアクシデントで悔しいが叶わなくなってしまった。他の2つであるパリ大学とボローニャ大学には、すでに何回か仕事の途中でやりくりして行ったことがある。とりわけ後者については人類初の人体解剖の行われた教室の模様が、永遠に記憶のストックから消えないであろう。