2017年10月26日
ポルト観光(17)第1章 聖地に別れを告げて §2 アルサ(国際高速バス)に乗る 影山喜一
ALSAのポルト行バス
10時に予定通りバスは出発した。どのようなルートを辿るのか多少とも興味があったが、ポルトガル関連の資料はマドリッドに送ってしまった。後日、ミシュラン版『スペイン&ポルトガル2008』100万分の1の地図で確かめると、サンティアゴ・デ・コンポステーラからビーゴ郊外までは、国道550号線をひた走る(ビーゴには入らないで通過する)。
国境付近のポリ―ノで国道から国際高速道路に切り替わる(理由は不明)。ポルトガルに入ってからは、ずっと国際高速道路のままである。途中で通過する大きな都市としては、スペインのポンテベドラとポルトガルのブラガがあげられる。ブラガは、リスボンとポルトに次ぐポルトガル第3の規模のミーニュ州都市圏の中心的地位を占める。後で触れるが停車したのは、唯一ポンテベドラ(?)のみである。
座席は、八分ぐらい埋まっている。身近な席に上着や手荷物を置くからかもしれないが、ざっと全体を眺めても空きはほとんど見当たらない。女性の数人連れがわざと離れた席に座り、退屈になると相互訪問して賑やかである。朝が早かったのか熟睡する乗客も多い。ヘッドホンを耳にする若者は、好みの曲に聞き惚れすっかり桃源郷を彷徨っている。