2017年10月30日
ポルト観光(19)第1章 聖地に別れを告げて §2 アルサ(国際高速バス)に乗る 影山喜一
ALSAのポルト行バス
2~3名が降りたであろうか。倉庫の裏のような殺風景な空き地の隅にトイレがある。全員が戻ったのを確認して再びバスは走り始める。自動車専用道路となって運転手はどんどん飛ばす。時間潰しで眺めるともなく窓に顔を寄せると、さえない農家の庭に翻る洗濯物が現れては消える。ローカルバスに揺られる気分である。
2時間経過したあたりで軽い尿意を催す。そろそろ二番目の休憩がないかと待ち遠しい。ところが、予定よりも遅れているのであろうか、バスにはまったく停車する様子がない。適当な街が近づいて立ち寄るかと期待するけれど、冷血非道に全然スピードを落とさないで通り過ぎる。結局、13時30分のポルトのターミナルまで完全にノンストップで走り切った。いったい時間配分を考えて運転しているのだろうか。