2017年11月9日
ポルト観光(26)第2章 なぜポルトを訪ねるのか §1 明るくスマートな地下鉄 影山喜一
地下鉄アンダンテ・カード
オーストラリアのパースで眺めた光景がいまだに忘れられない。夕方の6時頃であったろうか、中心部に近いスワン川の畔は、乳母車を押したりシートに寝そべる家族で賑わっていた。ゴムボールでサッカーに興じる父子もいる。これぞ人生のあるべき姿と息を飲んで立ちすくむ。また、パリに仕事で滞在していた頃、1970年代半ばでかなり昔々の話となってしまうが、5時に仕事を終わった後、リュクサンブール公園の付属コートで8時までテニスに興じた。その後、コンサートに出かけると熱戦の相手は浮き浮きする様子で語る。終了後の夕食は、早くて10時過ぎるに違いない。当時は彼のタフぶりに感心というより驚いた記憶があるけれど、今はタフであってこそ素晴らし充実する人生は送れると確信する。遊びはたんなる仕事の補完でなく、それ自身が生きる目的に他ならない。