2017年12月18日
ポルト観光(51)第3章 滞在初日 §2 マジェスティック・カフェ 影山喜一
マジェスティック・カフェ
意を決して制服のスタッフに「室内で食事ができないか」と訊ねる。「Just a moment」といって彼は、数mほど進んで様子をざっと窺い、戻ってきて「どうぞ」と案内する。白いクロスの敷いてある1.5m四方程度のテーブルが控える。いつの間に片づけたのであろうか。席を立って出る客と狭い通路を譲り合いもしない。スタッフの誘導が素晴らしいのか。不思議である。ギューギューに詰め込まれた様子にも拘らず、いざ席に着いてみるとまったく窮屈感はない。テーブルや椅子の並べ方にコツがあるのか。客のマナーも、一瞥する限りは申し分ない。心置きなく楽しんでいるのは確かなのに、どうして周囲にプレッシャーを与えないのか。客とスタッフのマナーとセンス、両者の係わり方、調度品の配置具合など、日本(あるいはアジア)人の学ぶべき点は多そうである。