2017年12月22日
ポルト観光(55)第4章 滞在2日目 §1 レロ・イ・イルマン書店とクレリゴス教会 影山喜一
本屋のチケット売り場
隅のテーブルに座ると中年の女性スタッフが部屋の鍵番号を確かめる。頷くとしばらく経って、コーヒーのポットとカップ2つをトレイに乗せ現れる。自分の仕事はここまでで終わりで引っ込みますから、後は各自好きなものを選びなさいという方式である。煮詰まったマシンのコーヒーは、不味いばかりか一日のスタート前に腹立たしい。厨房で淹れてもらえるのは、香りの良さに加えて心が晴れる。バイキングの品々は変わり映えがしない。しかし、種類の豊富なパンは、どれも例外なく美味しい。昨日の昼、市庁舎の脇で偶然入ったレストランでも同じように感じた。夜にマジェスティックで出されたものは、もちろん私の経験に照らして最高であった。すべて欧米人のカップルやグループに囲まれてなんとなく肩身が狭い。あまり抱いた覚えのない感情である。