2018年1月23日
止まらない咳、軽い息切れが重病のサイン 医師も見逃してしまう「隠れぜんそく」が激増-03 佐野靖之 「隠れぜんそく」-02章 発売元 株式会社 幻冬舎より
忙しい現代人、実は30~40%が「隠れぜんそく」。
知らぬ間に重症化していることも
二つめは、「本当は治っていないのに、治ったから治療を受ける必要がないと思い込んでいる」人たちのグループです。過去にぜんそくと診断されたことがあり、以前は治療を行っていました。それにもかかわらず隠れぜんそく化してしまう大きな理由としては、ぜんそくの知識と理解が不十分であることが考えられます。01の章でも述べましたが、ぜんそくは体質の病気でありますので、治ったり、完治することはほとんどありません。しかし、多くの患者は、発作の症状が治まった時点で「治った」と早合点し、勝手に治療をやめてしまいます。
このグループの人たちは、治療を中断したために発作が再び起こるようになっても、「ぜんそくはすでに治った」という思い込みが強いからなのか、重い発作が起こってよほど苦しい思いをしない限り、病院に戻ってこないという傾向も見られます。「ぜんそくが治った」という勘違いに加え、「ぜんそくは一度治ったら二度とかかることはない」という、さらなる誤解もしているようです。