2018年1月24日
止まらない咳、軽い息切れが重病のサイン 医師も見逃してしまう「隠れぜんそく」が激増-04 佐野靖之 「隠れぜんそく」-02章 発売元 株式会社 幻冬舎より
忙しい現代人、実は30~40%が「隠れぜんそく」。
知らぬ間に重症化していることも
実は、私のクリニックには、この隠れぜんそくグループからの出戻り組といえる患者が、次から次へとやってきます。風邪や過労が引き金となり、再び発作が起こったために来院してくることが多いのですが、ほとんどの患者が、中断した頃よりも発作の症状がひどくなっています。どうにも耐えられなくなってからやっと病院に足を運んでくるのですが、「雲隠れせずにきちんと通院を続けてくれていたら、そこまで苦しい思いをしなくてもすんだのに……」と思わずにはいられません。
また、小児ぜんそくで寛解が見られたにもかかわらず、成人した後に成人ぜんそくを発症してしまうという人が、少数ですが存在します。または、「寛解したと思っていた小児ぜんそくが、本当は寛解に至っておらず、知らず知らずのうちに成人ぜんそくへと移行していた」というケースもあります。小児ぜんそくの場合、ぜんそくの専門医ではなく小児科医が診る場合が多いのですが、担当の医師が勘違いをして、患者に「治りました」と伝えているケースもあるようです。