2018年1月26日
止まらない咳、軽い息切れが重病のサイン 医師も見逃してしまう「隠れぜんそく」が激増-06 佐野靖之 「隠れぜんそく」-02章 発売元 株式会社 幻冬舎より
忙しい現代人、実は30~40%が「隠れぜんそく」。
知らぬ間に重症化していることも
01の章の最初で触れましたが、現在、ぜんそくの患者数は全人口の6~10%程度に達しているということがわかっています。この数字を見て、「意外と多い」という印象を持ったのではないでしょうか。しかし、この6~10%というのは、「ぜんそく患者」の割合です。いくら厚生労働省といえども、表に出ていないぜんそく患者の数まで把握することは不可能です。わかっているのはあくまで「病院でぜんそくと診断された人」の数であり、隠れぜんそくの人たちは当然、その中には含まれていません。
しかし、隠れぜんそくの人たちが存在していることは確かです。ぜんそくの患者数が年々増加していることを考えれば、隠れぜんそくの人も同様に、ますます増えてきているとい
うことは容易に想像できます。自分がぜんそくだと気づいていない人やぜんそくが治ったと勘違いしている人、ぜんそくが再発しているのに治療を再開していない人。そして、ぜんそくにかかっていることを知りながらも治療を受けようとしない人。それらの隠れぜんそくの人たちすべてを把握できたとしたら、日本のぜんそく患者の数はいったいどれほどの数にまで増えるのか。かなりの人数になるのではないかと想像できます。