2018年1月29日
止まらない咳、軽い息切れが重病のサイン 医師も見逃してしまう「隠れぜんそく」が激増-07 佐野靖之 「隠れぜんそく」-02章 発売元 株式会社 幻冬舎より
忙しい現代人、実は30~40%が「隠れぜんそく」。
知らぬ間に重症化していることも
隠れぜんそくについての確かなデータを計測することはできないため、あくまで私の経験をもととした個人的見解となりますが、隠れぜんそくの人はおそらく、ぜんそく全体の30~40%ほどいるのではないかと考えられます。
私が診察してきた患者の中にも、治療途中で来院してこなくなった患者は数え切れないほどいましたし、世間話をしていても、「それはぜんそくだから、一度検査したほうがいい」とアドバイスしたくなる人はたくさんいます。街中や電車内などで気になる症状を見つけることも多々あります。学会などで会う医師たちの中にさえ、明らかにぜんそくだと見て取れるのに、「風邪が長引いているだけだから」で片づけ、そのまま放置している方もいます。
なぜか、「隠れぜんそく」の皆さんは「自分はぜんそくではない。風邪が長引いているだけだ」と思いたいようです。ぜんそくにかかっているにもかかわらず、日々の忙しさにかまけて受診は二の次、三の次になってしまっているのでしょう。ぜんそくは放っておいても大丈夫な病気であると、大きな誤解をしているようです。