2018年1月30日
ポルト観光(76)第5章 さらばポルト §1 ボリャオン市場と再びマジェスティック・カフェ 影山喜一
ポリャオン市場
料理が運ばれるまで退屈しのぎにテーブルを眺めると、厚い紙に写真と文字の載ったランチョンマットがある。中央の上に店名と創業年、真ん中に昔の店内を撮った写真、左右に英語とポルトガル語の推薦文、下に電話とファックスの番号・ホームページとE-mailのアドレス・住所が書かれている。推薦文は、雑誌か新聞のコラム欄にアンドレ・デ・モウラ(どのような人物かわからないが、ポルトガルでは有名人なのであろう)が書いた文章の抜粋である。その上に1923という数字がある。最初、1923が創業の年と思ったけれど、創業年は中央に1921年と記されている。ベルエポックのヨーロッパの流行に遅れまいとアール・ヌーヴォー調のカフェがポルトで産声を上げたのであろう。もっとも、現在の内装や外観は、1996年の模様替えで過去と現在を融合させたものらしい。